とおりとは?/ プロミス
[ 219] ひかりとかぜのとおりみち
[引用サイト] http://ondori.exblog.jp/
回転角が大きすぎるせいでぐるぐるグルグル回り続けるピントリングを指先で送っていくと、ぼんやり滲んだ像の奥から景色の輪郭が何となく姿を現し、すぐにまたぼんやりと消えていく。 暗い。ファインダーを覗いているうちに、曇りガラスの小さな窓しかない部屋の中にひとり閉じ込められたような気分になってくる。 意味のないスピードばかりが求められる今の日本で、僕よりもずっと若い世代の人たちがこういう古いカメラを好んで使う理由、わかるような気がする。 何もデジタルに嫌気が差したというわけではないのだが、少し前からフィルムのカメラが一台(それもちょっと古いヤツ)が欲しいと思っていた。 とても参考になる内容だった。今までE-3を使いながら、何となく「こうではなかろうか」と感じていた事柄がデータによってことごとく裏付けられた。 中でも「おおっ」と思ったのは、階調設定の「ハイキー」と「ローキー」に関する部分で、基準感度と比べて「ハイキー」では増感、「ローキー」では減感する仕組みになっているという指摘。 なるほどね。つまり「ハイキー」は、他社の高輝度優先設定とほぼ同じ中身ということ。ただ、露出がすごく敏感になるので(基本的にハイライトを基準に据えたマイナス補正が必要)、常用は難しいと思います。 それにしても、カメラがこれだけ複雑になったというのに、同梱される取扱説明書の貧相さをどう受け止めたらいいのだろう。 説明書を作るのがものすごく大変だということはよくわかる。真面目に書き込めば辞書のように分厚くなってしまうだろうし、モデルチェンジがこうも頻繁では・・・。 しかし、通り一遍の内容しか載せていない説明書は、奮闘する技術者に対してもカメラを愛するユーザーに対しても失礼極まりないではないか! 百歩譲って説明書は現状で我慢するとして、より深い技術的背景や使いこなしを求めるユーザー向けに、別売りでも構わないから、しっかりした内容の解説書を出したりWebでの解説を行って欲しい(同じことを、矢継ぎ早に新製品のムック本を出し続ける出版社に対しても言いたい)。 立ち読みしたときに、佐内正史さんを取り上げた評論(大竹昭子さんが書いている)と、保坂和志さんのエッセイが面白そうだと思ったのだ。 佐内さんと保坂さんは、どちらとも何となく気味が悪いところのある写真家であり作家なので(失礼!でも、これは誉めているつもり)、余り深入りしようとは思わないのだけれど、それでも何となく気になる(写真集『生きている』は持っているし、小説も手元にある)。 ・・・と、書いてはみたものの、僕はジャズのことはよく知らないし(クラシック音楽や写真については詳しそうなフリをして書いているけど、かなり怪しい)、ポーランドでジャズが盛んなのかどうかもさっぱりわからない。 アウシュビッツ強制収容所(確かポーランドだったはず)とか、『連帯』とワレサ氏(古いッ!)とか、前ローマ教皇のヨハネ・パウロ二世の出身地であるとか、思い起こすことのできる知識はせいぜいその程度。 それで気になってWikipediaで調べてみたら、ポーランド生まれの著名人は実に数多いのだった。世間の常識とは異なる何かに強いこだわりを抱き続けることで業績を上げたタイプの人物が多いように思う。 |
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